子供と一緒に生活していると、「ふとした瞬間」に『お仕置き』を考えしてしまうこともあるかもしれません。
ドラえもんののび太のお母さんもよく「お仕置きよ!」と言っていますし、子供のころに「押し入れに入れられた」「鍵を閉められた」など経験し身近な方も多いのではないでしょうか。
上記に挙げたようなお仕置きの他にも、叩く・怒鳴る・おやつやご飯抜き・外遊び禁止・ゲーム禁止…いろいろな「お仕置き」があります。
でも、いざ子供に「お仕置き」をする・しようと思った時、「本当にこれでいいのかな?」と疑問がよぎることはありませんか?
そこで、「子供への『お仕置き』は必要ない!」という視点から、お仕置きについて悪影響や子供のためになる関わり方について紹介します。
ぜひ最後までご覧ください!
子供へ「お仕置き」何の意味がある?【結論】
結論、子供への『お仕置き』は必要ありません。
なぜかというと「悪影響の方が大きい」から。
こう思われる方もいるかもしれませんね。
繰り返しになりますがお仕置きは必要ありません。
ですが、いけないことを「いけない」と伝える『しつけ』は必要です。
子育ての目的・ゴールは「自立」
「自立」できるよう子どもと関わるのが「子育て」です。
お仕置きとしつけを簡単に判断する方法は「心や体に傷が残るかどうか」
まずは以下を参考に、その違いについて整理してみましょう。
しつけとは?
しつけは、子供が「自立」できるよう、必要なルールや行動を教え社会で適切に振る舞えるように関わることです。
社会や家庭のルールをや良い価値観や行動パターンを身につける手助けをし、子どもの成長をサポートする。
「伝える・サポートする」これがしつけです。
そこには、体罰も大きな声やののしること・脅しなども必要ありません。
お仕置きとは?
一方、「お仕置き」は、悪い行動に対して苦しいことをする「制裁」のことです。
「虐待と紙一重」といっていいでしょう。
お仕置きは、ミスや誤りに焦点を当て、悪い行いを後悔させる関わりをいいます。
たたく・ける・置き去りにする・外に締め出す…などの体罰や、怒鳴る・悪口を言う・ののしる・脅す…といった言葉で傷つけることもお仕置きに含まれます。
また、人前で恥ずかしい思いをさせる・笑いものにする…などもお仕置きにあたります。
子供へ「お仕置き」する悪影響
「お仕置きとしつけ」の区別がついたところで次は「お仕置きの効果【悪影響】」について見ていきましょう。
お仕置きの悪影響① 根本的な解決にならない
お仕置きは、根本的な解決にはなりません。
例えば、友達とのトラブルで子ども友だちのおもちゃを奪った時「何してるの!」と大きな声で怒鳴り、おもちゃを奪い返し返却。
おしりをたたいてその場を収めたとしましょう。
もう一つ例を出すと、お風呂を嫌がる子に対して「鬼の電話」を使い「鬼が来るよ~」と怖がらせて入らせる。(実は私も鬼の電話、使ったことがありますw)
この場合、子供がなぜおもちゃを取ったのか・お風呂に入りたくなかったのか…理由や感情に触れられていません。
また、「どうしておもちゃを取ってはいけないのか・お風呂に入る必要があるのか」という理由も子供には伝わらないため、また同じ行動を繰り返すことでしょう。
恐怖により萎縮や反感を生み、自立に必要な「自信や意欲」を摘んでしまっています。
お仕置きの悪影響② 子供がまねをする
お仕置きが子子供に与える悪影響2つめは「子どもがまねをする」です。
子供の振る舞いのお手本は「親」です。
その親が、たたく・ける・置き去りにする・外に締め出す…などの体罰や、怒鳴る・悪口を言う・ののしる・脅す…といった言葉で傷つける「お仕置き」をしていたら…
子供は「それが正しい」と学び、友だちなど身近な人へ「お仕置き」をするようになります。
お仕置きをしている家庭に兄妹がいる場合、兄が妹へ・姉が弟へ、またはその逆の関わりをわかりやすく見ることができるでしょう。
また、大人になり子育てをするときにお仕置きを経験した子は「お仕置きを行う子育て」をする可能性が高いことが研究によりわかっています。
あなたはお子さんが親になった時、どんな子育てをしてほしいですか?
子供へ「お仕置き」は必要ない!子供のためになる関わり方とは?
とはいえ、親も人間です。
つい、「○○しちゃうよ!」と脅したり、つい「手が出てしまう」こともあるかと思います。(私も何度もありました^^;)
優しく笑顔のママ・パパでいたいのに「子供のため」「つい」お仕置きをしてしまう…
そこで以下ではお仕置きとならない「関わり方」について紹介します。
でもその前に1つ、とても大事なことがあるので触れますね。
自分をほめて認めて大切にする
子育ては子どもを授かれば自然と始まるものです。
しかし、「自然と始まる」からといって「できる」わけではありません。
親は子供について「知る」必要があります。
同時に、不規則で不条理・孤独で不安な子供との生活に「慣れていく」必要があります。
「子育ては親育て」と言われているように、子育ては「自分と向き合い自分を変えていくもの」でもあるのです。
個々のペースがあり、色々と身につくまで時間のかかる子どもに何度も何度も同じことを繰り返し伝える必要があり、根気がいります。
体力・気力共にかなり削られます。
特に乳幼児のうちは回復が追い付かない…。
しかも、子育ての正解は自分で見つけるしかない。
…このように、子育ては大変で難しく根気がいります。
日々試行錯誤したり、時にモヤモヤしながらも子育てに向き合っているママ・パパは、本当にすごいんです。
みんなやってるから…と自然と「誰もができる」ものではないことを頭の片隅に入れておいてください。
子育てに正解はありませんが、1つすべての親子に言える「子育ての正解」は「ママ(一番身近な大人)が安定している事」です。
まずはどんな形であれ子どもに向き合っている自分のことを、たくさんたくさん褒めて・認めて・甘やかしてあげてほしいなと思います。
それではさっそく、以下で「子供のためになる関わり方」について紹介します。
お仕置きしそうになったら「まずは落ち着く」
子供のためになる関わり方は「温かく冷静な関わり方」です。
お仕置きしそうになったら「まずは落ち着く」ことが大切です。
子供の予期しない行動には誰しも驚きますし、焦りや怒りがこみ上げるものです。
それが普通です。
まずはそんな慌てふためく自分を自覚し、冷静になりましょう。(私は「あらら~w」と一呼吸置くようにしています)
冷静になることで状況を見て判断できます。
どのような関りをすればよいか「お仕置き以外の選択」をすることができます。
次に「お仕置き以外の選択=子供のためになる関わり方」がどのようなものか考えてみましょう。
繰り返し根気よく「アイメッセージ」で理由と気持ちを伝える
ポイントは「アイメッセージ」です。
アイ(I)メッセージとは「あなたを主語」としたメッセージ。
例えば先ほど例に挙げた「お風呂を嫌がる子」に鬼電話…ではなくアイメッセージを使って理由と気持ちを伝えてみましょう。
- 「お風呂に入ってくれるとママ(I)嬉しいな」
- 「公園で遊んで体中についたバイ菌さんたちをやっつけられるんだよ」
- 「お母さん(I)、一緒にお風呂に入りたいな~」
- 「バイ菌がそのままだと体がかゆくなったり痛くなったり…そんなのママ心配だな」
もちろん、聞き入れてもらえない時も多々あります。
ですが、子供に気持ちや理由を伝える選択肢の1つとして「アイメッセージ」はとても効果的です。
繰り返し、タイミングを変えて挑戦してみましょう。
命に関わることや大けが・不衛生なことでなければ諦めることも大切です。
できるだけ具体的に、子ども自身に起こる良いこと・良くないことを話してあげることがポイントです。
子供のポジティブな姿を「認め褒める」
さらに、普段から子供のポジティブな姿を「認め褒める」ことも効果的です。
関係のなさそう…と感じるかもしれませんが、実はここが一番重要なポイントです。
お風呂に入ってくれた時・友だちにおもちゃを譲れた時・公園から帰れた時・話を聞いてくれた時・集中して遊んでいる時・お手伝いをしてくれた時・手を自ら洗った時…
生活の隅々に「褒め・認めポイント」はたくさん転がっています。
・お話覚えててくれてありがとう!
・協力してくれて嬉しい
・工夫して遊んでるね
・もう自分でできたの、すごい!びっくりした!
・やる気が素晴らしいね
・前言ったこと気を付けてくれたんだね
・頑張ってるのママ知ってるよ
・その気持ち大切だね
・よく気がついたね など
これらの日々の子供の姿を拾いこぼしがなく見逃さずに、認め褒めてあげましょう。
子どもは「何が正しくて・何が良くないこと」なのか、その言葉かけにより知り・学ぶことができます。
また、その認める・褒める言葉かけにより「次もやってみよう」と意欲を育てられます。
自立に最も必要な「意欲」
子供のためになる関わり方をすることで、子どもは親を信頼し、自分を信じることができるようになり、さらには他人をも信頼し人間関係を良好に築ける大人に近づけます。
自分の「やってみたい」気持ちに正直に色々なことにチャレンジし成功や失敗を経験し、自立に必要な「自分で決められる力」や「自分で自分をコントロールする力」などをつけることができます。
日々の関りの中で「褒め・認めること」を根気よく繰り返すことで、子どもの心は安定し「お仕置きする行動」も減ってくるかもしれません。
子供へ「お仕置き」何がある?悪影響とは?子供のためになる関わり方を知りたい方へ まとめ
子育てにお仕置きは必要ありません。
子供のために必要な関わり方大切なのは「温かく冷静な関わり方」です。
怒りや焦りに負けず、まずは自分自身を落ち着かせましょう。
その上で、子供に対して「アイメッセージ」を使って理由や気持ちを伝え続けることが最も大切です。
子供は理由を知りたいと思っていますし、その理由を聞いて納得することで、将来の行動にも影響を与えます。
また、子供のポジティブな姿をしっかり「認め褒める」ことも忘れずに。
日々の小さな成功や努力を見逃さず、子供の意欲や自信を育てましょう。
子育ての道は決して楽しいことばかりではありません。
大変で難しく根気がいります。
ですが、一緒に生活できる時間は人生のほんの短い間です。
私も子育てしている一人のママ。
一緒にこの時間を四苦八苦しながら楽しめたら嬉しいです!
最後までご覧いただきありがとうございました^^